ご存じですか?松戸市にある国の登録有形文化財・旧齋藤邸
更新日:2023年9月27日
松戸市には「旧齋藤邸」という茅葺屋根の古民家があって、国の登録有形文化財にも登録されているんだ!誰でも無料で利用・見学ができるよ!
「旧齋藤邸」とは?
旧齋藤邸は、主屋・竹林・竹紙房などからなる、敷地面積約5,500平方メートルの古民家で、主屋は明治34年(1901 年)に建てられました。
昭和39年(1964年)、芝浦工業大学工学部教授だった故・齋藤雄三氏(1902年‐1994年)が買い取った後、主屋の増築や庭の整備が行われました。紙敷地区の典型的な農家の建築様式を踏襲しつつも、随所に近代和風建築の要素が加わっています。
立派な門を構え、主屋は茅葺屋根を有し、広大な庭園でさまざまな植物が季節の変化を知らせる旧齋藤邸では、市内でも少なくなった古くからある地域の光景が広がっています。
玄関先の花桃と五葉松
主屋から見る正門
平成10年(1998年)、生涯学習や文化の発展に役立てることを目的に、当時の所有者であった齋藤雄三氏の妻で東京家政大学教授・齋藤トシ氏(1917年‐2013年)から松戸市へ寄贈されました。
主屋は国の登録有形文化財
平成29年(2017年)に「近代初頭の地域の景観を今に伝えるもの」と評価され、国の登録有形文化財(建造物)となりました。
旧齋藤邸の庭園は春の訪れを告げる花桃やこぶしをはじめ、あじさいや金木犀など四季折々の植物で溢れています。いつの時期に訪れても、その季節を感じることができます。また、主屋北側の竹林を利用した竹紙作りも行われています。
玄関先の枝ぶりが立派な五葉松や、敷地3分の1を占める竹林、樹齢200年を超える梅。
昔から「家を発展させ縁起が良い」とされてきた“松竹梅”の大木もあるんだ!
さまざまなイベントや講座も
市教育委員会では、アーティストの生演奏が聞ける季節のミニコンサートや、鳥獣戯画の模写に挑戦する造形講座など、さまざまな催しを行っています。
旧齋藤邸イベントのお知らせ
旧齋藤邸は無料で利用できます
旧齋藤邸の主屋(和室、客間)・庭園は個人や団体で無料で利用できます。文化・学習活動の場として利用してみませんか?
詳細は古民家「旧齋藤邸」をご覧ください。
敷地内の竹を使った「竹紙づくり体験」
竹紙房の紙すき体験で市職員が作成した竹紙(はがきサイズ)
旧齋藤邸で世界に1つだけのオリジナル竹紙を作ってみよう!
主屋の北側に広がる竹林
竹紙とは、竹の繊維を原料とした中国発祥の紙です。
平成12年、市では旧齋藤邸主屋の北側に広がる広大な竹林の竹を活用できないかと考えていたところ、以前、矢切に住んでいた直木賞作家・水上勉氏が長野県で竹紙を作っていると知り、作成方法の指導を受けました。その後、平成15年に竹紙房を開き、敷地内の竹を使った紙すきの竹紙づくりを始めました。
今も当時と同じ作り方で竹紙作り体験ができます(無料、土曜のみ実施・要予約)。
竹紙ができるまで
上手にできるかな?
竹を伐採してチップにする
7月頃、この年に生えた若竹を伐採してチップにします
チップを約1年間、石灰水に漬ける
繊維を取り出すために竹を腐らせます。
石灰水から取り出した竹を洗って干す
ごみや虫を取り除き丁寧に洗います。保存しておく分は天日干しで乾かします。
水酸化ナトリウム水溶液で5時間から10時間煮る
組織を破壊して繊維を抽出するため、強いアルカリ溶液で煮沸します。
臼でつく
取り出した繊維と水をミキサーでよく混ぜる
型を使って紙をすく
型から外して植物などをつける
敷地内で採取したもみじをつけたよ!用意した押し花などを持ってきてつけることもできるよ!
タオルに挟んで上からアイロンでプレスし、型紙に入れる
水分を飛ばして乾きやすくします。
数日間陰干しして乾いたら完成
水に溶かせばまた再利用ができるエコな紙なんだ!
竹紙作り体験予約
開催日時
土曜 10時から15時30分
費用
無料
予約方法
松戸市オンライン申請システム(旧齋藤邸見学等申込)で利用日の7日前までに予約
※松戸市オンライン申請システムが利用できない場合は、申請書をFAXまたは郵送で文化財保存活用課に提出してください。
申請書
旧齋藤邸見学等申込書(Excel:30KB)(Excel:30KB)
旧齋藤邸見学等申込書(PDF:41KB)(PDF:41KB)
申請書送付先
FAX:047-384-8194
住所:〒270-2252 松戸市千駄堀671 文化財保存活用課
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