松戸市立第三中学校の大川沙菜さんが 女子ソフトボールU-15日本代表に選出!
更新日:2023年8月4日
第1回女子U-15ワールドカップで優勝を目指す
2023年10月21日(土曜)から東京で開催される「第1回WBSC女子U-15ソフトボールワールドカップ」に出場するU-15日本代表のメンバーに、松戸市立第三中学校3年の大川沙菜さんが選出されています。すでに日本代表として2つの国際大会を経験した彼女に、日本代表となってからの心境の変化、U-15世代で初めて開催されるワールドカップへ向けた、意気込みなどを伺いました(※記事の内容は2023年7月21日時点の内容です)。
大川 沙菜(おおかわ さな)さん
始めるきっかけは地元のお祭り
野球が大好きな祖父とよくキャッチボールをしていたという大川さん。そんな彼女がソフトボールの道へ進むきっかけとなったのは、地元で開かれたお祭りでした。「ソフトボールチームの人が、ストラックアウトのブースを出していたんです。そこで、チームの人に投げ方を褒められて、ソフトボールをやってみないかと誘われたのがきっかけでした(大川さん)」。小学3年の終わり頃から本格的にソフトボールに取り組むようになり、チームでは左利きながら二塁手として活躍。ソフトボールの魅力を聞くと「スピード感があるところ。私が好きな守備ではそれが一番よく感じられます」と答えてくれました。
キャッチボールをする大川さん
松戸市立第三中学校では部長としてチームを牽引
同校ソフトボール部ではキャプテンを務める大川さん。彼女をキャプテンに指名した顧問の東野(ひがしの)沙弥(さや)先生は、「自分がやらなければいけないことをコツコツとこなすタイプ。チームを背中で引っ張ってくれることを期待して、彼女に任せました」と話してくれました。キャプテンをやるとは思っていなかった大川さんも、今では「キャプテンになって良かった」そうです。大川さんをU-15日本代表の選手選考会に挑戦させたのも東野先生でした。「スピード感のあるプレーが魅力で、見ていてワクワクする選手。他チームの指導者からも、挑戦させてみてはと言われていたので、チャンスはあるかなと思いました」。
2023年1月に高知県高知市春野総合運動公園で行われた選考会には、全国各地から予めポジションごとに決められた、参加基準を満たした約80人の選手が参加。3日間にわたり実戦形式などで進められた選考会には、オリンピック金メダリストも選手選考に加わり、個々の能力がさまざまな角度からチェックされていきました。その中から、代表に選出されるのは16人という狭き門。合格の第一報は一緒に選考会に参加した友人からだったそうで、「友達から『受かってるよ』と教えてもらったときは、とてもびっくりしました」と、当時のことを振り返ってくれました
打撃練習をする大川さん
アメリカとの対戦が一番楽しみ
日本代表として初めての試合は、今年6月3日・4日に群馬県高崎市で開催された「UTSUGI CUP U-15国際ソフトボール大会in高崎」でした。参加6チームが2つのグループに分かれた総当たりのリーグ戦2試合と、リーグ戦全勝で臨んだ優勝決定戦の計3試合全てでスタメン出場し、チームの準優勝に貢献しました。続けて6月11日から台湾で開催された「女子U-15アジアカップ」にも出場。大会には7チームが参加し、全チーム総当たりの予選リーグを全勝で終えたものの、最後の決勝で台湾に敗れ準優勝となりました。大川さんは「アジアカップでは、予選で勝利した台湾に決勝で負けたことが本当に悔しかったので、10月のワールドカップでは絶対に金メダルを取りたい」と話してくれました。
東野先生の話を聞くソフトボール部員たち
2つの国際大会を経験したことで、世界のレベルの高さを痛感したと言います。「特にピッチャーのレベルの高さには驚きました。あと海外のチームはみんな元気がいい。日本代表も、もっと明るくソフトボールを楽しむ気持ちになれれば、いい雰囲気が生まれると思います(大川さん)」。10月のU-15ワールドカップでは、UTSUGI CUPで敗れたアメリカ、アジアカップで敗れた台湾も出場するため、「リベンジしたい」と意気込みます。特に、ソフトボール大国と言われるアメリカとの再戦を非常に楽しみと話す大川さんは、「全試合スタメン出場して、自分のできることを精いっぱい頑張りたいです。そして金メダルを取りたいです」と力強く語ってくれました。
U-15日本代表に選ばれたことで、「レベルの高い選手との経験はとても刺激になっている」という大川さん。「もっと長打を打てるような選手になりたい。あとは常に塁に出られるように、もっと出塁率を上げたい」と、今の課題を冷静に分析しながらさらなるレベルアップを誓ってくれました。また、U-15日本代表のキャプテンを務める加減夢華(かげんゆめか)選手(佐賀女子短期大学付属佐賀女子高等学校)からは特に大きな刺激を受けていると言います。「リーダーシップがあり、オンとオフの切り替えもしっかりできる選手。オフではみんなを笑わせてくれるのですが、いざ練習や試合になれば凄く頼もしい存在です。キャッチャーとしても優秀で、長打力もあっていいバッターだとも思います」。
守備練習とスライディング練習
忘れられない1年生のときの県中学校総体
U-15日本代表に選ばれるまでに成長した大川さん。中学生活で忘れられない出来事があると教えてくれました。それは1年生のときに出場した千葉県中学校総体。準決勝で最後のバッターとなってしまい、「自分がもし打っていれば結果は変わっていたかもしれないと今でも思い出します。1年生で試合に出させてもらっているのに、結果が出せず先輩に申し訳ない気持ちでいっぱいでした。その悔しさは今でも思い出すことがあります」。しかし、その経験が成長への糧となっているとも話してくれました。そして「中学最後は県総体で優勝したい」と力強く語ってくれました。
ノックを打つ顧問の東野先生
将来は実業団でのプレーを夢見る
普段の部活動では明るい性格と持ち前のリーダーシップでチームを引っ張る大川さん。それは日本代表でも変わることはなく、表情が豊かなキャラクターで仲間からも親しまれているそうです。
代表チーム全員が集まって活動するのは大会直前の数日間だけだそうですが、初めて顔を合わせた選手ばかりでも雰囲気は凄くいいとのこと。
自身も高校・大学でソフトボール部に所属していた顧問の東野先生は、「代表クラスの選手になると、その実力もさることながらコミュニケーション能力もとても高いです」と、短期間での活動でもまったく心配はないと言います。また、国際大会では部活動で使用しているゴムボールではなく、オリンピックで使用されている革ボールが使われるなど、大川さんにとって初めての経験となることが多くあります。それでも「技術的なアドバイスは多少することがありますが、コミュニケーションも含めて心配はしていません(東野先生)」大川さんも東野先生には信頼を寄せており、「先生のことが大好きで何でも話せます。それに凄くかわいいです(笑)」と話してくれました。
そんな彼女に将来の夢を聞くと「ソフトボールの実業団に入ってプレーしたい」と答えてくれました。国内女子ソフトボールリーグ「JDリーグ」は、日本代表として活躍する選手や海外のトッププレイヤーが所属する実業団がリーグを構成しています。UTSUGI CUP、アジアカップでは自分の思うようなプレーができなかったとも語っていた大川さんですが、その実力はまだまだ成長過程にあります。まずは同世代の選手が世界から集うワールドカップでの活躍、そして実業団でプレーする夢を叶えようと努力する大川さんの姿から今後も目が離せません。
松戸市立第三中学校ソフトボール部の皆さん
松戸市立第三中学校ソフトボール部大会成績と今後の予定
2023年7月
(1)「第77回 千葉県中学校総合体育大会(ソフトボール競技)」 松戸市予選会優勝
(2)「第77回 千葉県中学校総合体育大会(ソフトボール競技)」 優勝
2023年8月7日(月曜)から9日(水曜)まで開催予定
(3)第51回関東中学校ソフトボール大会出場
※(2)で準優勝した松戸市立第一中学校も(3)の大会に出場。
※(3)の上位5チームは8月18日から香川県丸亀市で開催される第45回全国中学校ソフトボール大会に出場。
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