東京高等工芸学校・千葉大学工学部の作家たち
更新日:2014年8月12日
東京高等工芸学校(現在の千葉大学工学部)は、大正10年、東京・芝浦に創設されました。先駆的・体系的なデザイン教育を行ない、日本のデザインの発展に大きな役割を果たしました。
昭和20年5月、東京大空襲により校舎を焼失したあと、終戦後の同年10月、松戸市岩瀬にあった陸軍工兵学校の校舎(JR松戸駅東口そば、現在の中央公園)に移転しました。
「東京高等工芸学校」という名称は昭和19年までのもので、その後「東京工業専門学校」と改称しました。昭和24年、学制改革によって「千葉大学工芸学部」となり、同26年に「工学部」となりました。
その後、昭和39年に千葉市へ移転しましたが、それまでの20年間は、松戸にありました。
この学校は、創設以来優れた教授陣を揃え、卒業生にも優れた人材を輩出してきました。彼等の活動はデザインに限らず、絵画や工芸など、純粋美術の分野にもわたっています。
松戸市教育委員会は、学校の創設時までさかのぼって体系的な調査を行なうとともに、次のような作家たちの作品を収集してきました。
教授陣
初代校長 松岡 壽(洋画)
工芸図案科 鹿島英二(染色)、宮下孝雄、鈴木豊次郎(デザイン)、山口正城(洋画・デザイン)
工芸彫刻部 畑 正吉、寺畑助之丞(彫刻)
木材工芸科 木檜恕一、森谷延雄(デザイン)
金属工芸科 豊田勝秋(金工)
印刷工芸科 久米福衛(洋画)
(共通) 和田香苗(洋画)
工業意匠学科 山口正城(洋画・デザイン)
卒業生
工芸図案科 安藤良弘、川浪和夫、渡辺春男、奥村甚太郎、鈴田照次(染色)、豊口克平、大橋 正(デザイン)、土屋幸夫、赤穴 宏(洋画)
木材工芸科 剣持 勇、渡辺 力(デザイン)