森と池に響く魂の音 21世紀の森と広場「和太鼓の公演」
更新日:2015年3月26日
躍動感ある演奏に観客は釘づけ
森さえ震わせる和太鼓の響きに、心も魂も熱く――。3月15日(日曜)、和太鼓打込集団・郷嵐會(きょうらんかい)による「感動@21世紀の森と広場 和太鼓の公演」が開かれました。最初は物珍しさに眺めるだけだった来場者も、メンバーの熱のこもった舞台と体の芯まで震わせる和太鼓の鼓動に魅せられ、最後には曲に合わせて手拍子や掛け声などが自然に沸き起こる一体感のある舞台となりました。
曇り空を打ち破る音
普段は静かな休日午後の公園ですが、この日はどこか雰囲気が違います。観客席として用意した座席は、あっという間にいっぱいになり、最終的には約1,000人が池のほとりに集まりました。
「ワッショイ」の掛け声を合図に力強い演奏が始まると、雲を吹き飛ばすように晴れ間が広がりました。最初の「三宅」から2曲目の「屋台囃子」へと演奏が進むにつれ、客席のボルテージも自然と高まっていきます。
和太鼓の迫力はもちろん、舞台を駆け回る郷嵐會メンバーの躍動感も相まって、3曲目が始まる頃にはメンバーと来場者は一つにまとまっていました。
来場者は「音にもパフォーマンスにも圧倒された」「ハートが震えた」「日本の文化に触れるいい機会になった」など、大満足の様子。「このようなイベントをもっと開いてほしい」というリクエストもありました。
1,000人を超える人が演奏を楽しみました
池のほとりが熱い舞台に
さまざまな和太鼓の協奏
自然と伝統が一つに
橘内会長
郷嵐會は、市川・船橋を中心に活動しています。今年で結成9年目を迎える20~30代が中心のボランティア団体です。「何事にも一生懸命取り組むこと、最後まで一つのことをやり遂げることのすばらしさを伝えたい」。会長の橘内司(きつない・つかさ)さんは、年間約40回の公演の一回一回にそんな思いを込めています。
21世紀の森と広場での公演は初めて。「自然あふれる環境で太鼓を打てることがすごく楽しみでした。みんなで一つになれたと思います」(橘内会長)。メンバーと来場者だけでなく、自然と伝統も一体となった公演でした。
みんなで打ち込むワークショップ
公演終了後は、子どもから大人までが参加してワークショップが開かれました。公演を見て「自分もやってみたい!」と思った参加者がバチを握り、郷嵐會メンバーの指導を受けながら和太鼓に向き合いました。最初は慣れない打ち方に空振りする人もいましたが、一心不乱に打ち続け、慣れてくると皆さん「ドーン、ドーン」と重い音が出せるようになりました。和太鼓を通してメンバーと参加者の心が一体となった瞬間でした。
子どもたちも「とても面白かった。叩き続けたので、まだ手に振動が残っています」「バチを振り上げて下ろす動きが気持ちよかった」と満足そう。米国出身の男性は「テレビゲームで太鼓には自信があったけど、ゲームと違って難しかった。でも、練習すればうまくなれそう」と、コツをつかんだ様子でした。
初めての和太鼓に緊張
イメージしながら練習
力強く打ち込みます