市立博物館学芸員による松戸の歴史解説「常盤平団地60年の生活史に向けて」
1960(昭和35)年4月に入居を開始した常盤平団地(約5,000戸)は、今年4月に60周年を迎えました。
常盤平団地は、日本住宅公団(現在のUR都市再生機構)が建設した初期の代表的な団地の一つです。「50万坪の新都市 常盤平誕生」と名付けられたパンフレットに、ガス・電気・下水道などの施設が整った「田園に生まれた衛星住宅都市TOKIWADAIRA NEW TOWN」と宣伝しています。その建設の様子は記録映画『新しい都市』として撮影され、海外紹介用の英語版も作られました。当初の入居者は若い夫婦が中心で、世帯主の多くは東京都区部に勤める20代から30代のサラリーマンでしたが、現在の入居者は高齢化し、一人暮らしが増加しています。そのような状況に対して、自治会を中心に高齢の居住者への見守り活動や集いの場所「いきいきサロン」の運営などが活発に行われています。
市立博物館では、団地居住者の皆さんと「常盤平団地の生活史を考える勉強会」を立ち上げて、常盤平団地60年の生活史を共に学んでいます。
常盤平団地中央商店街交差点(1960年頃)
1962年の生活を再現した展示(市立博物館)