ガスふろがま及び石油ふろがまの事故
更新日:2013年11月25日
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE・ナイト)製品安全センターより、注意喚起の通知がありました。
(事例1)【点火操作の繰り返しによるガス滞留】
ガスふろがまのケーシングの一部が変形した。
→点火操作の繰り返し等により、未燃ガスが滞留し、異常着火したものと推定されます。
(事例2)【排気口等をふさいだことによる不完全燃焼】
浴室で人の死亡が確認された。住宅は外壁の塗装工事中であり、廊下に面した窓やふろがまを収めるスペースの扉をビニールシートで覆ってあった。
→使用されていたガスふろがまは一次排気筒が外れて隙間ができており、さらに建物は塗装工事中であり、排気口等がビニールシートで覆われていました。その結果、不完全燃焼が生じ、一酸化炭素中毒に至ったものと推定されます。
(事例3)【空だきによる発火・焼損】
浴槽に水を張らずに石油ふろがまのスイッチを入れたため、空だきになり出火し、循環パイプなどを焼損した。
→空だき防止装置のないふろがまを使用しており、浴槽内の水を確認せずに誤ってふろがまのスイッチを入れたため空だき状態となり、火災に至ったものと推定されます。
(事例4)【長期使用による経年劣化】
石油ふろがまを使用中、火災が発生し、石油ふろがまが焼損し、1人がやけどを負った。
→長期間使用(約28年)に伴う排気経路の亀裂、給気経路の埃詰まり等による給気不足や灯油経路からの水・異物の侵入により、噴霧・着火・燃焼不良等でふろがま炉内の堆積物に未燃灯油がしみ込み、この油の燃えた火が機器内に漏れてコード類に引火したと推定されます。
- 事例1のように、ガスふろがまはその他ガス機器同様に、点火操作を繰り返すと未燃ガスが滞留して異常着火することがあり危険です。点火操作を行って、点火できなかった時は換気を行い、時間をおいてから再度点火するようにしてください。
- 事例2のように、給気口をふさぐと不完全燃焼が起こり一酸化炭素中毒による死亡事故の原因となります。給気口等をふさがないでください。
- 事例3のように、空だきは焼損や火災に至る場合があります。浴槽に水を入れていても、栓が確実に閉まっていないこと等により、浴槽の水が抜けて空だきになることもありますので、注意してください。
- 事例4のように、ガスふろがま及び石油ふろがまは、長期使用による点火不良や異常燃焼、配管のゆるみや亀裂による燃料漏れ等の経年劣化事故が発生しています。異常を感じたら、メーカーや販売店に相談して点検を受けてください。またガスふろがま及び石油ふろがまは平成21年4月1日に「長期使用製品安全点検制度」における特定保守製品に指定されています。