加藤鮎子内閣府特命担当大臣が新松戸南部保育所を視察に訪れました
更新日:2024年1月23日
令和6年1月18日、加藤鮎子内閣府特命担当大臣が新松戸南部保育所を視察に訪れ、「保育所の空き定員等を活用した未就園児の定期的な預かりモデル事業」の保育の様子を見た後、保護者や保育士と意見交換会を行いました。
視察の様子
「保育所の空き定員等を活用した未就園児の定期的な預かりモデル事業」について
このモデル事業は、未就園児の定期的な預かりについての具体的内容を検討し、保育所の多機能化に向けた効果を検証することを目的として令和5年度に実施している国のモデル事業です。(千葉県内では松戸市が唯一実施しております。)
普段、保育所等を利用していない未就園児を保育所等で定期的に預かることで、他児とともに過ごし遊ぶ経験を通じてこどもたちの発達を促すだけでなく、育児疲れによる負担を抱える保護者に対する継続的な支援や、必要に応じて関係機関と連携した支援を試験的に実施しております。
意見交換会
実際にモデル事業を利用している保護者3名、保育士2名、本郷谷市長などが参加し、モデル事業についてそれぞれの視点から意見交換を行いました。
保護者の声
実際に利用してみて、「モデル事業」についてどう思っていますか?
同じように一時的に預けることのできる他の施設とは違い、給食の提供をしていただけることのありがたさを感じている。
預けているときはママじゃない1人の時間になれるので、子どもがいると行けない所に行ったり、後回しにしていたことができるのがとても良いと思う。
子どもにとっても、母親以外の大人や友達との信頼関係を作ることができてとてもうれしい。
保育所で友達とお互いに切磋琢磨して楽しく遊んだり、新しい言葉を覚えたりしている。迎えに行くと子どもが笑顔で帰ってきて、それがなにより一番なので、ぜひ進めてもらいたいと思う。
最初は大泣きして一日中先生から離れなかったりしたが、今は保育所が楽しいようで、着くとすぐに私から離れて友達と遊び始めるようになった。そんな姿を見れるようになったので、保育所に行ってみてよかったと思っている。
同世代の子どもとの関わりをさせたかったので、それができて成長している姿を見ることができ、これからも利用したいと思っている。
モデル事業を利用してみて、保護者自身の向き合い方や受け止め方の変化などを教えてください。
- 保育所で多く運動するようになり、家での遊び方も変わり寝つきも良くなった。自分ではどうしても運動量の少ない遊びばかりになってしまうので、先生方や友達のサポートがあると感じられることで、気持ちが救われている。
- 子育てに関して、どこにも助けを求められず気楽に相談できる相手もいない状況で孤立してしまった。当時は1人で1日中子育てをしていて、自分の心をどんどん追い詰めてしまっていた。そんな中でこの事業を利用し、子どもの笑顔が増えたことや保育所で先生と他愛もない会話をすることがすごくありがたく、孤立感・孤独感が解消され救われたと思う。
- 家に子どもといた時は家事も育児も中途半端になっていた。しかし、今は預けている時に集中して家事ができ、子どもが帰ってきたら遊ぼうかという気持ちになりメリハリがついた気がする。
- 子どもとずっと一緒にいると、ちょっとした変化に気づけなくなる。しかし、先生から「こんなことができるようになってすごいね。」などポジティブなフィードバックをしてもらえると、肯定されているような安心感を感じる。
- 子どもに1人遊びをさせている間に家事をしていたが、預けている間に家事ができるので、子どもが帰ってからは一緒に遊ぶ時間が増えて心に余裕が持てるようになった。
保育所の声
保育所では、一人ひとりのお子さんに合わせて保育をしており、送迎の際には保護者の方とお話をさせていただくことがとても大切だと思っています。子どもとできるだけ丁寧に関われるように、職員(保育士)も余裕を持って配置するよう考えています。
また、子育て支援に関する研修を受ける機会を作って保育士のスキルアップを図ったり、職員間でお互いに理解し助け合えるような関係を構築できるように所内研修を行ったりもしています。
(新松戸南部保育所 木村所長)
まずは何よりも保護者の方が笑顔で迎えに来てくれてお話を聞いてくれるとことが、とてもうれしく思っています。
難しさの部分で言うと、毎日違ったお子さんを預かり給食を提供するという点です。朝来たときに当日の献立食材を1つ1つ確認するなど、本当に心を配ってやっています。今は0歳児の預かりがとても増えてきて、離乳食のお子さんも預かっています。離乳食の状況というのはそれぞれ違うので、お母さんたちの意見を聞いて状況の確認をした後で、日々調理員と相談し確認し合ってその子に合った離乳食を提供しています。その辺りが日々とても難しさを感じながらもやりがいを感じているところです。
(新松戸南部保育所 大竹副所長)
市長から
今日は利用されている保護者の方の意見や感想を直接お伺いして、この事業が効果的であったと非常にうれしく思います。
0歳や1歳のときは家の中で子どもと1対1で過ごす時間が特に長いので、どこにも預けることができず相談する相手もいない状況だと孤立感を感じてしまう。子どもの育ちの面を考えても、大変難しい課題ではあるが松戸市として何とかしていかなければならない。
このモデル事業のように国の制度が整備されていく中でも、松戸市としてもさらなる充実を目指して取り組んでいこうと思います。
(松戸市長 本郷谷健次)
視察を終えて
視察後、「制度の意義やさらなる取り組みの必要性を改めて認識しました。本日の意見をしっかりと受け止めながら、こども誰でも通園制度の創設に向けた取り組みを加速して参ります。」との感想を加藤大臣が述べられました。
また、松戸市がこのモデル事業に手を挙げ、様々な取り組みを先駆的に実施している点について感謝のお言葉を頂戴しました。