リハビリテーション科
更新日:2023年5月9日
リハビリテーション科について
リハビリテーション科部長 品田 良之
~患者さん一人一人が希望する生活に近づけるよう多職種で統一された方針で連携を図りながらより良いチーム医療を実施していきます~
当院では、東葛北部地域を中心とした急性期医療を担う基幹病院として、超早期、早期からリハビリテーションを開始し、ADL(日常生活動作)の自立と社会復帰を目標に、主として入院患者さんに対するリハビリを行っています。主治医からの依頼を受け、発症直後や手術の前後から介入し、全身状態を管理しながら早期離床、合併症や廃用の予防、心身機能の維持改善にむけて、リハビリ担当医、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)がチームを組み、障害を被った患者さんの社会復帰をそれぞれの専門性を生かし、速やかに援助し、治療にあたっています。
リハビリテーション対象患者さんに対しては、定期的に、医師、看護師、担当リハビリスタッフ、メディカルソーシャルワーカー(MSW)などの多職種が集まってリハビリテーションカンファレンスを開催し、リハビリテーションの経過報告と今後の方針確認などを行っています。また、病棟での回診などにも参加して、多職種での情報共有に努めています。多職種で患者さん一人一人の状態の把握と連携を行ない、早期からの安全な治療介入を行ないます。
長期間のリハビリが必要となる場合は東松戸病院(松戸市立福祉医療センター)をはじめ、近隣の回復期リハビリテーション病院などと連携し、スムーズにリハビリが移行・継続ができるように努力しています。
主な診療(専門分野・特色)
理学療法部門
理学療法は、骨折などの外傷、人工関節の術前後、脊椎・脊髄損傷などの整形外科疾患、脳卒中や神経筋疾患、その他、熱傷、内科・外科疾患に伴う廃用症候群 がんのリハビリテーションなど様々な疾患に対応しています。呼吸器疾患では肺がんの術前に呼吸機能評価や呼吸指導を行い、術後の合併症の予防や早期離床に努めています。小児・新生児に対しても発症直後の脳症や重度の遺伝性疾患などに対して、ご家族への指導も含めて関わっています。さらにICU、HCU、PICUにはそれぞれ専属PTを配属し、超早期から集中治療中の患者さんに対し、早期離床や廃用予防、呼吸ケアに努めています。院内活動としては呼吸ケアサポートチーム(RST)、骨粗しょう症リエゾンサービス(OLS)、褥瘡対策委員会に参加し、院内の患者さんの状態の改善に尽力しています。
糖尿病教室で運動療法の指導なども行っています。
作業療法部門
作業療法は、主に脳卒中やパーキンソン病などの脳・神経系の疾患と、肘や手の骨折、肩の腱板損傷など上肢の整形外科疾患を対象に、運動機能改善のほか、認知や記憶などの高次脳機能の評価と治療、食事・整容・トイレなどの日常生活動作の練習、掃除・洗濯・調理などの家事動作練習、自助具の作成やアドバイスなど、多岐にわたる分野で患者様の身体機能や能力に合わせて治療を行っています。また、糖尿病教室での指導や四肢のリンパ浮腫に対しても治療介入を行なっています。また、認知症ケアチーム、排尿ケアチームに参加し、専門的な立場で患者さんの状態を評価し、改善に向けての対応を提案しています。
言語聴覚療法部門
言語聴覚療法(ST)は、脳血管障害による言語障害、誤嚥性肺炎などの原因となる摂食嚥下障害などを中心に対応しています。急性期病院のため、ベッドサイドでの早期からの嚥下訓練のオーダーが多いのが特徴ですが、ST室にて失語症や高次脳機能障害の評価や治療も行っています。また、栄養サポートチーム(NST)の一員として摂食嚥下認定ナースとも連携をとりながら、患者様の状態や障害に合わせた対応を心がけています。
耳鼻科とも連携をとり、えん下造影検査、えん下内視鏡検査に参加しています。
リハビリテーション科研修活動
新人研修
新規採用対象で入職直後1週間程度、東松戸病院両院合同研修会あり。当科入職後1年間はプリセプターがリハビリテーション科新人研修スケジュールにのっとって指導を行います。またプリセプターだけでなく、スタッフ全体で新人が早期に職場に適応していけるようチームを組み、情報共有と指導をしていきます。
科内勉強会
科内勉強会あり。
院内外研修(出張扱含む)
出張研修後は伝達講習会を適宜開催します。
学会発表
年間に3、4回発表実績あり。OT全国学会、OT県学会、PT全国学会、PT県学会、PT関東甲信越ブロック大会、呼吸療法医学会、国保学会、股関節学会、リハビリテーション医学会、日本集中治療医学会、小児集中治療ワークショップなど。
病棟依頼勉強会開催
月に1回程度あり。
内容例:人工関節リハ、呼吸器 廃用リハ、摂食嚥下リハ、トランスファーテクニック など。
臨床実習
年間通して夏季休暇時等以外は常時1、2名の実習生の受入れあり。リハビリテーション科実習指導マニュアルを参考に指導します。
その他の活動
- 松戸市立福祉センター東松戸病院との合同カンファレンス(年2回)、千葉県脳卒中連携意見交換会参加
- 松戸リハビリテーション連絡会に所属し、地域ケア会議等の地域活動に貢献
臨床研究
急性期病院リハビリテーション患者の退院転帰におけるFIMおよび認知機能の関連性について
スタッフ紹介
常勤医師3名 理学療法士(PT)22名 作業療法士(OT)8名 言語聴覚士(ST)5名 リハビリ助手2名
品田 良之(部長、昭和58年卒)
専門分野 | リハビリ全般 |
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資格 | 日本リハビリテーション医学会専門医 |
宮川 正(部長 兼地域医療連携局副局長 兼小児脳神経外科部長 兼入退院支援センター長、平成5年卒)
専門分野 | 小児脳神経外科学 |
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資格 | 脳神経外科専門医・指導医 |
岩井 雄太(副部長 兼脳神経内科、平成18年卒)
専門分野 | 臨床神経学 |
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資格 | 日本神経学会専門医・指導医 |
取得資格
- 3学会合同呼吸療法認定士 10名
- 心臓リハビリテーション指導士 2名
- リンパ浮腫認定療法士 1名
- 運動器専門理学療法士(日本理学療法士協会) 1名
- NST専門療法士 1名
- 日本理学療法士協会認定理学療法士(呼吸) 1名
- 日本理学療法士協会認定理学療法士(脳卒中) 1名
- 日本作業療法士協会認定作業療法士 1名
お問い合わせ
松戸市立総合医療センター
千葉県松戸市千駄堀993番地の1
電話番号:047-712-2511 FAX:047-712-2512
