腸管出血性大腸菌(O157等)による食中毒・感染症に注意!
更新日:2023年6月1日
腸管出血性大腸菌は、糞便や糞便に汚染された水や食品を介して食中毒・感染症を引き起こします。
国内では、焼肉店などの飲食店や食肉販売業者が提供した食肉を、生や加熱不足で食べて感染する事例が多くなっています。
食肉の他にも、団子などの菓子類、生食用野菜や浅漬による食中毒も発生しています。
以下の予防方法をご参照いただくなどして、腸管出血性大腸菌による食中毒・感染症にご注意ください。
腸管出血性大腸菌とは
- 人や動物などの腸管内に生息する大腸菌のうち、人に下痢などを引き起こしたりするものを病原性大腸菌といいます。
- その中で「ベロ毒素」という毒素を産生して血便などを引き起こすものが腸管出血性大腸菌と呼ばれています。O157はその中の代表格です。
潜伏期間・症状
- 潜伏期間は、3日から8日です。
- 主な症状は、頻回の水の様な便、激しい腹痛を伴う血便です。
- まれに、溶血性尿毒症候群や脳症などの重症合併症を発症することがあり、子どもと高齢者は注意が必要です。
主な原因食品
- 食肉の生食
- バーベキュー、焼肉、食肉調理品(例:メンチカツ、ハンバーグ)などの肉料理の加熱不足
- 腸管出血性大腸菌に二次汚染された食品
※汚染された場所を触った手指から経口的に感染する場合もあります
予防方法
- 食肉類は中心部までよく加熱する(中心部が75度、1分以上の加熱)
- 生肉を触った後の手指、調理器具はよく洗浄して消毒する
- まな板、トング等の調理器具は用途別に使い分ける
- 生肉を冷蔵庫で保管する時は、ビニール袋や蓋付き容器に入れ、肉汁で他の食品を汚染させない
- 焼肉をする時は、生肉を取り分ける箸(トング等)と焼きあがった肉を取る(食べる)箸(トング等)は使い分ける
夏は暑さのため、体力及び免疫力が低下します。充分な睡眠と休養をとり、規則正しい食生活を心がけましょう。
家族が感染した場合に注意すること
- ドアノブや水洗トイレの取っ手など、よく手で触る場所を消毒用アルコールなどを使って消毒する
- 食事前などは流水で十分に手を洗い、消毒用アルコールで手を消毒する
- 感染者の糞便を処理する場合は、使い捨て手袋を用いるなど二次感染しないよう注意する
- 感染者の糞便で汚れた下着等は、塩素系漂白剤などでつけおき消毒してから家族のものとは別に洗濯する
- 感染者はできるだけ浴槽につからず、シャワーまたはかけ湯を使う
- 風呂の湯は毎日替える
- バスタオルの共用はしない