小児科
更新日:2025年6月23日
小児科について
外来を受診される方へ
はじめて受診するときは 紹介状 をお持ちください
当院の小児科は、千葉県北西部の救急、高度・専門医療を担っていることから、地域の医療機関では治療が難しい患者さんで恒常的に混雑している状況にあり、大変にご不便をおかけしております。
このため少しでも待ち時間を短縮する工夫として、地域のかかりつけ医の【紹介状】(診療情報提供書)をお持ちの患者さんを優先して診療にあたっております。
スタッフ一同、待ち時間の短縮に努力しておりますが、感染症が流行する時期などは患者数も増えて待ち時間が大変長くなることから、はじめて受診する場合には【紹介状】をお持ちいただきますようご協力ください。
緊急性・重症度を判断(トリアージ)して診療にあたっています
当院の小児科には、様々な疾病のお子さんが受診しております。
それぞれに緊急性や重症度が異なっている上、お子さんは自分の症状を的確に訴えることが難しいため、どこが悪いのか分かりにくいことがあります。一見元気そうに見えても、とても具合が悪かったり、具合が悪そうに見えても軽症だったりすることがあります。また、小児の疾病の特徴は症状の変化が大きいことです。診療待ちのわずかな間にも状態が大きく変化することがあります。
当院の小児科では、こうしたお子さんの安全を考えて看護師による【トリアージ】を実施し、お子さんの症状に適切かつ迅速に対応する体制をとっております。
お子さんの症状が緊急性の高い場合には優先的に診療を行うよう努めておりますので、受付した順番と診療の順番が異なる場合があることについて、ご理解、ご協力ください。
なお、診察をお待ちの時間に、お子さんに何らかの症状の変化がございましたらご遠慮なくスタッフへお申し出ください。
トリアージとは
当院の小児科で実施している【トリアージ】は、「小児科外来で記入していただく予診票」と「看護師による問診」を客観的で一貫性のある判断基準として、お子さんの症状の緊急性・重症度に応じた診療の優先度や適切な加療場所を決定するものです。
受診案内
主な診療について
救急医療
24間体制で松戸市および東葛北部地区を中心に近隣市の2次小児救急医療、県内外の広域の3次小児救急医療、PICU(小児集中治療室)における高度集中治療を提供しています。2025年4月からは厚生労働省が定めた小児救命救急センターの指定を受けています。この機能を持つ病院は、県下では、当センターと東京女子医科大学八千代医療センターの2つのみです。
松戸市の小児救急医療における当センターの位置づけ
現在、松戸市の小児救急体制は、松戸市、松戸市医師会と松戸市薬剤師会、当センター小児科が力を合わせて充実したシステムを構築し、全国的にも注目されています。
急に具合が悪くなったお子さんは、通常診療日であれば、地域のかかりつけ医で、午後6時~午後11時は松戸市夜間小児急病センター(当センター建物内)で診療しています。夜間小児急病センターは、松戸市医師会の医師が中心となり、年中無休で診療を行っており、当科の医師も毎日担当しております。
午後11時から翌朝までは輪番制の2次待機病院での対応となります。これらの医療機関で、より緊急性が高かったり、高度な設備・技術・人手が必要と判断される場合や、重症と判断された救急車を中心に当科が対応しております。医療機関からのご紹介は、時間外でも原則すべて対応します。
受診の判断に迷ったときは、千葉県では午後7時から翌朝8時まで、#8000への電話で、当番の看護師もしくは小児科医から受診の目安などのアドバイスを聞くことができます。
当センターの夜間・休日小児救急体制
内科系疾患(熱、咳、嘔吐など)と外科系疾患(ケガなど)では、受診可能な病院が異なりますので、受診前に必ずお問い合わせ下さい。当センターでは、小児の外科系疾患については、各診療科との綿密な連携の元、初期対応を小児科医が担うこともありますが、外傷については、救急や外科の医師が中心となって診療しております。
夜間や休日については、検査や処方可能な薬剤も限られます。また、昨今医師の働き方改革の影響もあり、近隣市では小児が入院可能な病床がない状況や病院の小児科自体が縮小・撤退となることも少なくありません。限られた救急病院に大勢集中しますと、重症なお子さんの治療に支障が起こりますので、普段からかかりつけ医師をもち、日頃からお子さんの様子をよく観察して、診療時間内に早めの受診を心がけていただくようお願いします。
松戸市当番待機病院(時間外から翌朝)を受診していただき、そこから必要に応じて当科に紹介していただいております。
夜間に受診すべきか迷われた際は千葉県こども急病電話相談にご相談ください。
専門外来(小児医療の専門化)
医療の進歩に伴い、小児においてもますます高度医療、専門医療が必要な時代となり、専門領域のドクターに診てほしいという要望は強くなっています。
当センターでも次のような各専門外来を設け、診断、治療にあたっています。
※専門外来は原則として予約制をとっていますので、まず一般外来を受診し、必要に応じて予約させていただきます。一般外来の担当医は急遽変更になることがあるため、特定の医師を指名しての受診は確約できませんのでご理解ください。
内分泌外来
糖尿病、低身長(成長ホルモン治療を含む)、甲状腺疾患、副腎疾患、肥満などの疾患を中心に診療をおこなっています。また、松戸市および近隣市町村の1歳半、3歳健診において指摘された早発乳房、低身長などの精査、松戸市学校検尿尿糖陽性者の3次検診、新生児マススクリーニングのクレチン症、先天性副腎過形成症の精査もおこなっており、東葛地区の小児内分泌疾患の中心的役割を担っています。
2022年度からは、新たに千葉大学小児内泌班所属医師の外来診療を週に1回開設することになりました。大学病院を含めた高度専門機関とも連携し、専門診療を強化していく所存です。
神経外来
てんかん、発達遅滞などの診断と治療をおこなっています。週に5回の神経外来では、約500名の神経疾患患児を定期的に診察しており、脳波検査も年間約1000件に及びます。障害を持ったお子さんをかかえるご家族の様々な悩みにもきめ細かに対応できるような診療を心掛けています。
循環器外来
松戸市のみならず、近隣市町村から搬送される新生児ならびに乳幼児の先天性心疾患、および胎児心疾患の診断と治療を、小児心臓外科医と協力しておこなっています。年間60件前後の心臓カテーテル検査と年間20件強の手術をおこなっており、必要に応じてカテーテル治療も施行しています。また川崎病や不整脈、心筋症といった小児の心疾患の検査・治療もおこなっています。この他、松戸市ならびに近隣市町村の学校心臓健診の最終(3次)精査をおこない、児童・生徒の管理をおこなっています。
血液、腫瘍外来
血小板減少症、貧血、血友病等の治療をおこなっています。
※現在、新規患者の受け入れはしておりません。
腎臓外来
ネフローゼ症候群、慢性腎炎、慢性腎不全(保存期)、膠原病等の慢性疾患の外来および入院治療を中心におこなっています。年間約40~50名の腎生検を施行。週に4回の腎外来では、約800名の患児を診察しており、社会人になるまでは当科で継続的にフォローしています。これ以外に、松戸市および近隣市町村の学校検尿の4次精査を担当。また、小児の尿路系の異常(膀胱尿管逆流症、水腎症、尿道狭窄等)の管理、治療もおこなっています。急性腎不全の透析も年間数名施行しています。
アレルギー外来
食物アレルギー(食物経口負荷試験、栄養食事指導)、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎・結膜炎(舌下免疫療法)などアレルギー疾患全般を診療します。原則としてガイドラインに準じた標準的治療を行い、患者さんが無理なく自発的に治療に取り組めるようサポートします。
喉頭気管気管支鏡検査
小児の喉頭気管気管支鏡検査を週1日行っています。
症状:長引く喘鳴・咳嗽、繰り返す肺炎、睡眠障害(いびき、入眠障害、中途覚醒)、無呼吸、哺乳不良・体重増加不良など
精神疾患
※現在、新規患者の受け入れはしておりません。
学童入院児の教育面を配慮して、院内には小学校、中学校各一学級ずつの院内学級があります。
これにより長期入院児でも出席日数の心配なく治療に専念することができます。
予防医療
少子化の現在、小児医療においては、治療以上に予防医療こそ重要なことです。当科では、医師会と共に松戸市の1歳半健診、3歳児健診に積極的に参加しています。
後期臨床研修プログラムについて
小児科では、後期臨床研修プログラムをご用意しております。詳しくは後期研修プログラムから小児科をご覧ください。
実績
小児科患者数
基本情報 | 数値 | 単位 | 定義 |
---|---|---|---|
延べ入院患者数 | 14,763 | 人 | |
1日平均入院患者数 | 40.3 | 人 | 延べ患者数/365日 |
退院患者数 | 3,005 | 人 | |
病床利用率 | 90.1 | % | 小児科病床51床で計算 |
平均在院日数 | 3.9 | 日 | (延べ入院患者数-退院患者数)/ |
基本情報 | 数値 | 単位 | 定義 |
---|---|---|---|
1日平均外来患者数 | 137.8 | 人 | 外来患者総数/診療日数 |
初診患者数 | 4,821 | 人 | 初診料算定患者数 |
紹介患者数 | 2,708 | 件 | 紹介状を持参した初診料算定患者数 |
紹介率 | 94.2 | % | 紹介患者数/初診患者数 |
逆紹介率 | 193.8 | % | 診療情報提供書算定件数/初診患者数 |
救急者搬送患者数 | 1,522 | 人 | 救急車で搬送された患者数 |
基本情報 | 数値 | 単位 | 定義 |
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小児科常勤医師数(注釈1) |
27 | 人 | スタッフ+後期研修医 |
日本小児科学会専門医数(注釈1) |
12 | 人 | 小児科学会専門医 |
後期研修医数(注釈1) | 13 |
人 | 卒後3から5年の医師で、当科の後期研修プログラム |
初期研修医受け入れ数 | 24 | 人 | 1から3か月の臨床研修延べ人数 |
(うち院外) | 12 | 人 | 1から3か月の臨床研修延べ人数 |
小児救急看護認定看護師数(注釈1) |
4 | 人 | 日本看護協会認定 |
小児看護専門看護師数(注釈1) | 1 | 人 | 日本看護協会認定 |
著書・論文(注釈2) | 16 | 本 | |
全国学会発表数(注釈2) | 40 | 回 | |
地方会・研究会発表数(注釈2) | 31 | 回 |
(注釈1)2023年4月1日現在
(注釈2)2022年1月から12月
上記以外の収集期間:2023年度
基本情報 | 数値 | 単位 |
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腹部超音波検査 | 1,243 | 件 |
(うち小児外科) | (265) |
件 |
心臓超音波検査 | 3,467 | 件 |
脳波検査 | 777 | 件 |
排尿時膀胱造影検査 | 73 | 件 |
腎生検 | 20 | 件 |
心臓カテーテル検査 | 45 | 件 |
運動負荷心電図検査 | 364 | 件 |
(うちトレッドミル) | 29 | 件 |
ホルター心電図検査 | 65 | 件 |
CT撮影検査 | 812 | 件 |
(うち入院) | 359 | 件 |
MRI撮影検査 | 600 | 件 |
(うち入院) | 310 | 件 |
小児気管支内視鏡検査 | 46 | 件 |
睡眠時SpO2トレンド検査 | 62 | 件 |
食物負荷試験 |
209 | 件 |
基本情報 | 数値 | 単位 | 定義 |
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川崎病 | 139 | 人 | |
先天性心疾患 | 7 | 人 | |
心筋症・不整脈その他 | 29 | 人 | |
腸重積症 | 27 | 人 | |
腎炎・ネフローゼ | 64 | 人 | |
尿路感染症 | 52 | 人 | |
脳炎/脳症 | 20 | 人 | |
けいれん性疾患 | 334 | 人 | てんかん、熱性けいれんなど |
内分泌・代謝疾患 | 72 | 人 | |
アナフィラキシー | 28 | 人 | |
喉頭軟化症・気管軟化症 | 5 | 人 | |
児童虐待対応 | 491 | 件 | 院内家族支援チーム対応件数 |
臨床・研究
臨床・研究(オプトアウト)のページにて、小児科で行われている臨床研究を掲載しています。
スタッフ紹介
常勤医 27名
森 雅人(小児医療センター長 兼小児集中治療科部長、平成3年卒)
専門分野 | 神経疾患 |
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資格 | 医学博士 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
その他 | NPO法人ミトコンドリア病医療推進機構理事 |
鈴木 一広(部長 兼小児集中治療科部長 兼地域連携室長、平成4年卒)
専門分野 | 循環器疾患 |
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資格 | 日本小児科学会専門医・認定指導医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
岡田 広(部長 兼小児集中治療科部長 兼PICU室長、平成18年卒)
専門分野 | 集中治療 |
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資格 | 日本集中治療医学会集中治療専門医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
その他 | 臓器移植ネットワーク院内コーディネーター |
成瀬 裕紀(副部長、平成19年卒)
専門分野 | 内分泌 |
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資格 | 日本小児科学会専門医・認定指導医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
その他 | 成長科学協会小児地区委員 |
篠塚 俊介(副部長、平成19年卒)
専門分野 | 腎疾患 |
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資格 | 日本小児科学会専門医・認定指導医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
その他 | 千葉県児童虐待研究会役員 |
池原 甫(医長、平成20年卒)
専門分野 | 神経疾患 |
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資格 | 医学博士 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
堀本 佳彦(医長、平成20年卒)
専門分野 | 循環器疾患 |
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資格 | 日本小児科学会専門医・認定指導医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
松戸 孝博(医長、平成23年卒)
専門分野 | 集中治療 |
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資格 | 日本集中治療医学会集中治療専門医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
南 裕佳(医長、平成24年卒)
専門分野 | 腎疾患 |
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資格 | 日本小児科学会専門医・認定指導医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
大林 浩明(医長、平成24年卒)
専門分野 | アレルギー疾患 |
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資格 | 日本小児科学会専門医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
その他 | 千葉県食物アレルギー研究会世話人 |
山下 由理子(医長、平成24年卒)
専門分野 | 集中治療 |
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資格 | 日本集中治療医学会集中治療専門医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
吉田 浩太(医長、平成25年卒)
専門分野 | 集中治療 |
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資格 | 日本集中治療医学会集中治療専門医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
有松 優行(医長、平成30年卒)
専門分野 | 小児科一般 |
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資格 | 日本救急医学会専門医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
井上 史也(医長)
専門分野 | 小児科一般 |
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資格 | 日本小児科学会専門医 |
主な所属学会 | 日本小児科学会 |
岸田 冬萌(シニアレジデント、令和3年卒)
専門分野 | 小児科一般 |
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資格 | PALSプロバイダー |
小澤 一平(シニアレジデント、令和3年卒)
専門分野 | 小児科一般 |
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資格 | PALSプロバイダー |
西岡 凜太郎(シニアレジデント、令和3年卒)
専門分野 | 小児科一般 |
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資格 | PALSプロバイダー |
市川 天祐(シニアレジデント)
専門分野 | 小児科一般 |
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櫻井 一貴(シニアレジデント)
専門分野 | 小児科一般 |
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齊藤 司(シニアレジデント)
専門分野 | 小児科一般 |
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佐藤 咲月(シニアレジデント)
専門分野 | 小児科一般 |
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上瀧 絵美(シニアレジデント)
専門分野 | 小児科一般 |
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唐鎌 礼於(シニアレジデント)
専門分野 | 小児科一般 |
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近藤 健太朗(シニアレジデント)
専門分野 | 小児科一般 |
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安田 駿(シニアレジデント)
専門分野 | 小児科一般 |
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折田 和香子(シニアレジデント)
専門分野 | 小児科一般 |
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坂巻 優香(シニアレジデント)
専門分野 | 小児科一般 |
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非常勤医
平本 龍吾(特別顧問)
専門分野 | 腎疾患 |
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小森 功夫
専門分野 | 血液疾患 |
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松本 真輔
専門分野 | 膠原病 |
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三好 義隆
専門分野 | 呼吸器疾患 |
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長谷川 久弥
専門分野 | 呼吸器疾患 |
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上瀧 邦雄
専門分野 | 内分泌疾患 |
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小橋 孝介
専門分野 | 神経疾患 |
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中村 好孝
専門分野 | アレルギー疾患 |
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齋藤 友康
専門分野 | 内分泌疾患 |
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塩田 惠
専門分野 | 神経疾患 |
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今田 寛
専門分野 | 内分泌疾患 |
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平田 優
専門分野 |
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金野 友紀
専門分野 | 内分泌疾患 |
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病院広報誌に掲載中
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お問い合わせ
松戸市立総合医療センター
千葉県松戸市千駄堀993番地の1
電話番号:047-712-2511 FAX:047-712-2512
