放射線治療科
更新日:2022年7月20日
放射線治療科について
放射線治療科部長 小林 裕樹
- 放射線治療科では悪性腫瘍と一部の良性腫瘍に対する放射線治療を行っています。
- 病気を消失させるための根治的治療や、つらい症状を改善するための緩和的治療など放射線治療には様々な目的があります。疾患や目的に応じて使用される放射線の量や回数、それによる効果や悪影響も変わるため、ある患者さんがうけた治療の内容がそのまま別の患者さんに当てはまるわけではありません。
- 当科では効果や悪影響のバランスを考えて、一人一人の患者さんにとってよりよい治療となるようプランを立て、また治療中はそのプランを最後まで続けていただけるようなケアを心がけています。
受診案内
- 放射線科外来日は休日を除く月曜・火曜・木曜・金曜で、そのうち放射線治療の新患外来は月曜・火曜・金曜に行っています。円滑に治療を行うため、新患の方の受診には事前の予約とこれまでの診療内容や治療目的が記された紹介状が必要となります。
- 治療には準備が必要なため、原則として受診してすぐに治療を始めることはできません。
初診日には主に治療についての説明と日程についての相談を行います。お時間をいただくこともありますので、当日は診察後の予定など余裕をもってお越しください。
受診に関する関連リンク
主な診療
放射線治療(外照射)について
- 当科には放射線治療専用のCT1台と放射線治療装置(リニアック)1台があり、年間350~400人の患者さんが放射線治療を受けられています。乳がんや肺がんなどの悪性腫瘍を中心に、放射線治療の適応とされるほとんどの疾患に対して各科と協力し対応いたします。
- 治療を始める前に専用のCTを撮影します(これまで撮影したCTがあった場合でも新たに撮影する必要があります)。また、同時に体に治療の目安となる線を描きます。
- 撮影したCTをもとに立案したプランによって治療を行います。通常の放射線治療であればCT撮像後1~2日で治療が開始できますが、後述の高精度治療の場合は開始まで1週間程度のお時間をいただくこともあります。
- 治療のときには治療装置で発生したX線や電子線が1~2分ほど体に当たりますが、当たっても痛みを感じることはなく、また放射線が体に残ることもありません(レントゲン検査をイメージしてみてください)。多くの場合平日1日1回の治療を繰り返し行います。治療回数は病気の種類や治療の目的などによって変わり、通常の治療では多くの場合終わるまで1、2ヶ月かかりますが、症状をとる目的の治療(緩和照射)などでは1回や1、2週間で治療が終わることもあります。
- 院の放射線治療装置は通常の放射線治療に加えて『定位放射線治療(SRT)』や『強度変調放射線治療(IMRT)』といった高精度治療に適した性能を有しており、それぞれ病状に応じて医師と医学物理士が協力して適切に計画し実施しています。
通常の放射線治療
IMRT
前立腺癌に対する通常の放射線治療(上)とIMRT(下)による放射線治療の例。IMRTでは前立腺(赤い線に囲まれた範囲)にあたる放射線の量が減ることなく、周囲の組織に当たる放射線の量を減らすことができています。
その他の診療について
- 泌尿器科と連携し、骨転移のある去勢抵抗性の前立腺がんに対する放射性医薬品(塩化ラジウム)の体内投与による治療を実施しています。なお適格基準や診療体制の関係から、治療の実施や日程についてご希望に添えない場合があることをご了承ください。またこの治療は当院泌尿器科の依頼を介してのみ実施しています。当科へ直接のご相談やご質問、ご依頼には対応しかねますことご容赦ねがいます。
塩化ラジウムによる治療については以下のサイトもご参照ください。
https://www.xofigo.jp/patients
- CTやMRIなど院外紹介患者さんの画像検査は、検査当日にまず当科外来を受診し検査の説明をさせていただきます。検査に関する診断医のレポートは後日郵送いたします。
スタッフ紹介
小林 裕樹(部長、平成15年卒)
専門分野 | 放射線治療一般 |
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資格 | 放射線治療専門医 |
主な所属学会 | 日本医学放射線学会 |
福島 正秀(副部長、平成9年卒)
専門分野 | 放射線一般 |
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資格 | 放射線科専門医 |
金澤 亜希(非常勤医)
専門分野 | 放射線一般 |
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資格 | 放射線治療専門医 |
医学物理士 : 1名
病院広報誌に掲載中
病院広報誌ペアレターVol.10に掲載しています。ぜひご覧ください。
お問い合わせ
松戸市立総合医療センター
千葉県松戸市千駄堀993番地の1
電話番号:047-712-2511 FAX:047-712-2512
