新型コロナウイルスに便乗した悪質商法にご注意!(速報第8弾)-「コロナで困っている」等と言い、嘘や強引な勧誘で魚介類を購入させる手口に気をつけて-
更新日:2020年12月28日
概要
新型コロナウイルスの感染拡大に関連した相談が、全国の消費生活センター等に寄せられています。その中から、速報第8弾として、観光地に出向いてカニなどの魚介類を購入する人が減少している状況に便乗して、消費者の自宅へ電話をかけて「魚介類の産地を観光で訪れる人が減り、経営が苦しい。助けてほしい」などと消費者の関心を引き、強引な勧誘や嘘を言って魚介類を購入させる手口について、被害の未然防止のために相談事例を紹介します。
魚介類の送り付け商法については、以前から相談が多く寄せられていますが、新型コロナウイルスの影響により在宅する人が増えているとみられるため、このような電話勧誘には注意が必要です。
相談事例
【事例1】過去に購入したことがあると言う業者に同情して魚介類を購入したが、嘘だった
昨日、魚介類の販売業者から「過去に注文実績がある顧客にお得な魚介類の販売を案内している」という電話があった。「コロナ禍で地元の観光客が減少している」という話をされたので同情してしまい、1万5000円の魚介類セットを注文してしまった。商品は来月初めに代引き配達で受け取ることになっている。販売会社名は名乗ったが、担当者名や連絡先は聞いていない。電話を切った後、過去に購入したことのある業者は別の業者で、電話をかけてきた業者の言ったことは嘘だったことがわかった。注文をキャンセルしたいが、どうしたらよいか。(受付年月:2020年11月 契約当事者:60歳代 女性)
【事例2】助けてほしいと言われて魚介類を購入したが、値段に見合わないような商品だった
5~6年前に土産として魚介類を購入したことがある他県の業者から、1週間前に電話がかかり、「感染症流行のために経営が苦しいので商品を買って助けてほしい」と頼まれた。人助けになるならと思い、約2万円の品物を注文した。しかし、昨日届いた品物は、貧弱なカニの足2本とかす漬のサンマ3切れに塩辛など、値段に全く見合っていない物だった。代金は既に支払済みだ。クーリング・オフしたいと思って業者に何度も電話しているが、電話に出ない。対処法を知りたい。(受付年月:2020年8月 契約当事者:60歳代 男性)
【事例3】断ったにもかかわらず、魚介類を送ると言われた
遠方の業者から「25年前に当地に旅行をした際に魚介類を購入された名簿があり、電話した。現在、コロナの影響で困っているので魚介類を買ってください」と電話があった。何度も断ったのに、業者は「送ります」と言って電話を切った。もし届いたらどうすれば良いか。(受付年月:2020年11月 契約当事者:70歳代 女性)
消費者へのアドバイス
おかしいと感じたら、「すぐに」「きっぱりと」断りましょう
電話をかけてくる業者は、「新型コロナウイルスの影響でお客が減少している」「助けてほしい」などと消費者の関心を引き、魚介類の購入を勧めてきますが、連絡先を言わない、話の内容に嘘があるなど、不審な点があった場合には、相手と話し込まずに、きっぱりと断りましょう。
業者からの電話で契約をしたときは、クーリング・オフができます
業者からの電話勧誘によって契約をした場合、特定商取引法に定める「電話勧誘販売」に該当します。もし、業者からの電話で魚介類の購入を承諾してしまっても、特定商取引法に定める書面を受け取った日から数えて8日間は、クーリング・オフ(無条件解除)をすることができます。
一方的に商品が届いても受け取らない、受け取ってしまったら14日間は保管しましょう
電話で勧誘され、魚介類の購入を承諾していないにもかかわらず、一方的に商品を送り付けられたときは、できれば送り主の名称や所在地をメモしてから、受け取りを拒否しましょう。もし、商品を受け取ってしまっても、代金を支払う必要はありません。特定商取引法により、所定の期間(受け取った日から14日間、消費者が商品の引き取りを業者に請求した場合は、その請求の日から7日間)は商品を保管する必要がありますが、その期間内に業者が商品を引き取らなければ、消費者が自由に処分してよいことになっています。
不審に思った場合や、トラブルにあった場合は、最寄りの消費生活センター等に相談しましょう
今後も、魚介類に限らず、新型コロナウイルスによる苦境を口実にした電話勧誘が行われる可能性があります。少しでもおかしいと感じたら、早めにご相談ください。
- *消費者ホットライン:「188(いやや!)」番
最寄りの市町村や都道府県の消費生活センター等をご案内する全国共通の3桁の電話番号です。